今日を最終出社日として、スマートニュース株式会社を退職します。9月末まではお休みをいただき、10月1日からは別の会社でお世話になることになります。
なぜ辞めるのか
退職にあたっては特にネガティブな要因はなく、長く同じ会社/業界で働き続けたからか、学び/刺激が減ってきたことが大きな理由です。日々の暮らしも子供が生まれたことのほかは変化に乏しく、まあ端的に言うと毎日に飽きたからです。居心地はいい、だけど居座り続けるには動機が薄くなってきた。
そろそろこのあたりで別の刺激がほしい。
2011年にヤフー株式会社に入社してから、一貫してメディア業界にいました。検索、ニュース、SNSに動画、それからML/AIをベースにしたニュースアプリ。それぞれ異なる領域ではありますが、メディア業界で経験を積んできました。
スマートニュースでは主にニュースに関するProduct management に従事してきました。JP editionではNews PMのひとりとしてかなり幅広くカバーしました。逆に言うと、クーポンや天気など、ニュース以外はほぼ何もしていません。
この決断に際して後ろ髪を引かれることも、もちろんあります。特にこれまで仲良くやってきたPM/Engineer/BD/DS/Design/Marketingなどのみなさんと離れてしまうのは、とてもつらいです。ああ、いいチームで働き続けられて良かったなという思いと、そんなチームを離れてしまって寂しいなという思いと。
スマートニュースはあまりオープンにあれこれ発信するカルチャーに薄いため、実際にどういう会社なのか目に触れる機会も少なかったかもしれません。
とてもミッション・ドリブンであることは断言できます。多様性にも溢れ、広く声を拾ってくれるところも素晴らしいと思います。実際、私が深く関わっていたML/News backend のチームについてはむしろ私がマイノリティでした。日本人で、非・英語ネイティブでかつno Engineer background。一人だけ中国語を話せないという場面もありました。
難しかったのが、"Global One Product, One Team”でいることでした。 JP/US edition があり、システムそのものはかなりの部分が共通化されているのですが、国ごとに異なるカルチャー、コンテンツのニーズ、言語やタイムゾーンの壁もありました。
国をまたいで1つのプロダクトを作るということが、ここまで簡単ではないのかと。とても学びになりました。
私の社員番号は161だったのですが、今はUSも含めると社員数も600人を超えているのかな。自分がもはやベテラン。気付いたら、歴史的な経緯も含めてnew hireに教える立場になっていました。
スマートニュースのみんなには感謝の念しかありません。あ、ただ業務委託で部分的にはサポートし続けます。
これから何をやるのか
10月1日からはリクルートに所属となります。いわゆるHR tech をやることになり、Indeed/JP HR のPMをする予定です。まだ詳細は分かりませんが、ほぼ英語になると聞いているため最初はIndeed側の仕事が多いかもしれません。たぶん。
いきなり異なる領域へのチャレンジとなるのですが、いうなればHR tech も情報と人とのマッチングです。もしかして自分が培ってきた経験を活かすこともできるのかな、と思い入社することにしました。
転職にあたって条件のようなものは特に考えていなかったのですが、ぼんやり以下のようなことは考えていました。
これまでの経験を踏まえて、かつ“半歩”ほど異なる領域での仕事であること
具体的に誰かの生活が変わるなど、暮らしに根ざした影響が与えられること
英語が求められる、海外拠点があるなど日本に留まらない可能性があること
ぼんやりと上記のようなイメージを踏まえて、たまたま話をした担当者の方のお話が面白かったので決めた、という経緯です。実際のところはえいやです。いくつもアプライして条件を照らし合わせて、みたいなことは面倒だったのでしませんでした。
数百人規模の会社から数万人規模の会社に転職することになるため、これまでと勝手が違うところも出てくるとは思うのですが、まあこれも新しいチャレンジです。楽しんでみます。
また、並行してプライベートではメディア支援の仕事も続けられたらと考えています。これまでもapneaに所属してはいたのですが、本業との関わりもあるため具体的な支援は控えていました。これからは、お困りのメディアの方々を多少なりともサポートできたらと思います(※お問い合わせが多く、すぐサポート業務ができるかというと要相談にはなります。現職の守秘義務は守ります)。
ところで鎌倉での生活も楽しくやっています。将来的には知人・友人だけのコワーキングスペースみたいなものも作ってみたいなと思っています。こればっかりは数年かかるとは思うのですが、いい場所を見つけられたらいずれご紹介したいですね。
なんであれ、そんな理由で会社を辞めて、これからまた新しい日々です。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。