8月末をもってスマートニュースの最終出社が終わり、さあ休むぞーと思ったら子供が手足口病になってしまった。それに加えて妻も罹患し、しばらくワンオペに。
子供は不調で夜も寝られないらしく、しばらくは抱っこしていないと眠れない状態だった。かわいそうに。おかげで朝から翌朝までがんばります、という感じで疲弊してしまった。
そんなわけで無事に私も体調を崩してしまい、今日の今までお酒もなしでずっと療養していた。やりたかったことが何もできていません。
こういうのに見舞われると、良くも悪くもああ自分はひとりじゃないんだなと実感する。
子供が熱を出せば病院に連れて行く必要があるし、泣いている子供をギュッと押さえつけて無理矢理にでも抗原検査を受けさせる必要もある(陰性でした)。そして自分が倒れると妻が看病をしてくれる。ありがたいことだ。
ところでゲーム友達の外資系テック・インダストリーで生きてきたマンと話していたときに、「歳を重ねると選択肢はどんどん減っていくよ」と彼に言われたことを思い出した。
私は内心、またまた〜そんなこと言ってその経歴とスキルならどこでもいけるじゃないですか、プライベートでもなんでもできるじゃんと思っていた。が、どうやらそれは真実らしかった。
あれから5-6年。私は2社ほど転職して、結婚し、子どもも産まれた。もう35歳なので土地と家をどうするかということを考え始めている。
目の前にはあらゆる選択肢がある。引っ越し、更なる転職とキャリアアップ、余暇での新しい趣味、ワーケーションや二拠点生活。それ、やってみたいな。なんならプライベートで地域のための仕事をしてみたい。
一方、現実的な制約も頭をよぎる。保育園の点数稼ぎをもう一回やるのか? 海外に移住するとして家族はどうするのか、単身赴任は妻子の負担が大きすぎやしないか? 転職といってももうメディア業界以外で今から結果を出せるのか? 今から「学習機会」などと言っているのはもう遅くないか? そもそも年収は落とせなくない?
などなど。
こう考えると、勇気がなければ(+家族の理解がなければ)よほどの選択肢は取れない。家族の暮らしを考えると年収を落とすのは避けたいし、妻子の現状を考えると引っ越しもしづらい。
家族全員が体調を崩したことで、正直なところ家族ができること――特に子供が生まれること――で自分の暮らしがどう変化するのか、そこまで深刻には考えていなかったかもしれないなと思った。
家族が倒れたら支える必要があるし、将来的な選択をするにあたっては家族の理解も必要になる。
とはいえ制約が生まれることを深刻に考えてビビってたら、結婚も子供もできなかっただろう。だからまあ、これでいいのだ。これからも増えていく制約を楽しもう。
とりあえず、富山県氷見市と神奈川県鎌倉市の2拠点生活を目指してがんばります。ワイン飲みてー。